Background Image

あらえびす対談 三宅洋平×東出融(動画&テキスト)

あらえびす対談 三宅洋平×東出融(動画&テキスト)

三宅洋平マガジン「感覚と科学」で収録した、
【あらえびす対談 三宅洋平×東出融】を無料公開スタート!

【三宅洋平 / 以下:三宅】
よろしくお願いします。

【東出融 / 以下:東出】
お願いします。

【三宅】
初めましてのような。

【東出】
初めまして。

【三宅】
何度も会ってるような(笑)
今世は初めまして。よろしくお願します。

MKY×HIGASHIDE-45

兼ねてから『あらえびす』っていう名前は、僕も1年2年前から耳にしてきて、
特に『貊村(みゃくそん)』のオリーブオイル「れなり」をやり出したら、
4~5人の人に周囲から、「お水で似たようなことをやってる人がいて面白いから『あらえびす』はチェックした方がいいよ」って言われてたんですよ。だから、たまにサイトを見たりとかはしてて。

だから、あらえびすさん方面から、結構『貊村(みゃくそん)』のオリーブオイルにも、
結構宣伝してくれてるっていうのも聞いてたんで、なんかようやく会えたなって感じなんですよね。

で、図らずもうちのスタッフのたまちゃんが、3ヶ月前から働いてくれてるんですけど、
もう面接終わって次に出して来た資料が『あらえびす』だったんですよ。「洋平さん知ってますか?」って。
「ついに来たな。タイミングだ」と思って。
で、「対談しよう」っていうことになったんですけど。

「水」っていう大きなテーマなんで、本当に切り口が無限にあるなぁと思うんですね。
僕も「どこから入ろう」って、迷うところなんですけど、
日本の水源地を守るっていうことに関しては、兼ねてから僕も「何かできないか?」って思ってたんですね。

湧き水トラストみたいなもの作って、外資系の企業に買い取られる前に、良質の水源地を、やっぱり僕らで実質抑えていくような動きをしないと、
特に震災後の日本を見てて、もう国に期待しててもダメだから、いや、国って僕らだから、 もうお金があるの無いのじゃなくて、動こうって。
もう僕らが、国がやらないことは僕らがやるしかないでしょっていうマインドがあったんで。

で、そういう中で、28ヶ所の水源を現在預かっておられるっていうところで、
実際、山形の東根の伏流水を全国に今、展開してますよね。

なのでやっぱりズバリ、『あらえびす』の経緯、そして今、28ヶ所の水源地を預かってるっていうのが、実際どういうシチュエーションなのかっていうのを、まずやっぱり聞きたいなと思ったんですよね。

【東出】
預かってるっていうよりは、雛形を1個作らないと、多分やり方が分からないっていうので、偶然、山形だっただけ、と。

だから、山形がなんか凄いと思って行ったわけじゃないけど、
まぁ行ったら行ったで逆に繋がって、やっぱりここからじゃないと無理かっていうのが、結構分かったというかね。
それこそ、中央の大和朝廷が押し寄せて来た時も、結構山形のところでアテルイとかそういう人たちが押さえたっていうあたりとか行ってから知るんで、やっぱりそういう・・・
そしてちょうど、東根もJAのショップがあるところと、一気に仙台寄りの僕らの山の方に、そこを境にね、感覚が全く違う人が住んでるんですよね。

で、僕が行った時に、1人だけ言ってることパッパッと分かる、熊撃ちのおじさんがいて。

その人が今でも結構一番の、僕よりも、うちらのサポーターさんが山形の水源地行くと、全部名前覚えてて。「さくらんぼ送れ」とか、全部やる。

で、後でお話ししますけど、僕が身体のことをね、ずっとやってきたんで、
熊撃ちのおじさんが、僕が一生懸命、身体で分かってきたことが、もう知ってるわけですよ。「それ普通だろ?」とか言われて。
「あぁ、普通なんだ?」みたいな、っていうところで、その人を信頼しちゃったっていうところですよね。

で、「間違いなく良い水源があるだろう」ということで、友達の伝手でそこに古民家を買って住み始めただけで、「さてどうしよう?」と。

【三宅】
じゃあ、水源が先にあったわけじゃないんですね?

【東出】
じゃない、じゃないです。

【三宅】
ただ、水源が目的で?

【東出】
そうそう。山のことを、それこそ仕組みを作りたくてね。
当然、良い山は、冬場に人が入らない山っていうのがあったので、あったとしても「どう汲んだらいいんだろう?」と。

で、そこから初めて勉強し始めたら、ホースをつけただけでクラスターが死んじゃうと。まずそれ実験しようと。
で、実験するとやっぱり金魚とかすぐ死ぬんですよ。クラスターが死んじゃうとね。
「あぁ、こういうことなのか」って、だから水道は、別に薬品が入ってるからだけじゃなく、あれだけ圧力をかけられると・・・
それが、愛知に『東海醸造』さんっていうね、お味噌を作ってるところの面白いおっちゃんがいるんですけど。

【三宅】
もう唯一の豆味噌ですよね、今やね。

【東出】
そうそう、そうそう。
その方ともお話した時に、やっぱり豆も圧力かけると、味噌が死んじゃう。

だけど、豆の形がちょっとでも残ってたら商品にしちゃいけないことになってて。

【三宅】
法的に。

【東出】
法的に。

だから、結局、加工品って、前の形があったらダメなんですよね。
だからそれが凄く、「あぁ、そういう風に世の中できてるんだな」っていうことも、
まぁ「やりながら分かっていった」って言う方が早いですか。

で、やっていく中で「山の仕組み」とか、「どうやって山の上に雲が海から行くのか」とかっていうのが全部分かってきて、「その為にブナが重要だ」とか。
で、そういうのは、どちらかというと知ったけど、実際に熊撃ちのおじさんから聞いたりすると、「それ普通だろ。小学校で習わなかったのか」とかって言われるような、その人にしてはレベル。

【三宅】
どこの小学校行ってたんでしょうね? 聞きたいですね(笑)

【東出】
そうそう。

だから山の木を1個見ただけで、今年の気候からだいたい全部分かるっていうね。それが全部、葉っぱの違いで分かるっていう。
まず、そういう人たちがいるか、いないかによって、何かが違うんだろうなと。

それが多分、福島以南と、山形から一気に気が変わる感じっていう。

で、山形は特に、三宅さんも住んでいらっしゃったから分かると思うんですけど、
温泉とかでも、高いお金で入れさせるって概念が無いし、それをやっちゃうと、周りから何を言われるか分からないような雰囲気って、
「たまたま、お前のところで出たんだろう?」っていう雰囲気ってあるから。

あと、山に「山菜取るな」とか紐してない。それが、伊豆から始めただけに、びっくりしたんですよ。
「私有林入るな」ばっかりじゃないですか? 伊豆とかって。
で、取ってると指導が来るんですよ。陰から見ながら、ちょっと取り過ぎると「それおかしいだろう?」みたいな感じで来るあたりの。

【三宅】
飛雄馬の姉みたいな感じのね。

【東出】
そうそう。

で、そこが凄いな、と。「ここって何か元々、何かあるな」っていうので、
北海道に僕、生まれたから、その頃小さい時から会ってたアイヌの人とか、それに近いものがここにはまだあるっていう中で、
そしたら、「いや、俺、この辺の山の林道、小学校の時作ったんだ、親と一緒に。
だから、ここの御所山という山は、天皇さんが病気の時に、水をここしか綺麗な場所がなくて、で、「御所」っていう名前に変えたんだよ」って。

それまでは「五箇所」っていう名前だったんですね。で、「そこの水源は、国有林の中にあるけど俺、権利貰ってるんだ」って言われて「そこでやれよ」っていうきっかけから、その水源だったんですよ。

【三宅】
それが10年前?

【東出】
10年前に引っ越して、8年前に言われたこと。2年間はずっと。

で、そのおっちゃんだけが、どんどん僕の味方になっていって、で、入り浸るわけですよ、うちにね。
だから、うちのスタッフとデキてるんじゃないか? とかいろんな噂を流されて、そして凄い、奥さんも良い人で。

で、やってくうちに、その人が僕らがやってることを、ちゃんと町の人に説明し始めてくれて、 で、「ちゃんと物を見てないのに、そんな感覚で言うのおかしい」って言って、そういう人たちを全部連れてきて、猟友会の会長とか。

【三宅】
政治ですね。

【東出】
政治です、政治ですよ。

それで、今では「レジェンド」って山形で言われるところまで来たと。

MKY×HIGASHIDE-60

それも結構・・・運動会でね、部落の対抗運動会で、うちらのスタッフ若い子が増えてから、優勝するようになったわけですよ。
そうするとコロッと変わって、もう全然、今もう、うちに泊まりにきた人とか、水源に水汲みたいっていう人が山形来ると、公民館が「宿泊施設に使いなさい」みたいな。
また、それに僕ら1日借りると5000円って払ってあげてるから、それが今度収入になってくるから、コロッと変わっちゃったですね。

それも1000人までは大変でした。1000人いったら、「こうなると思ってたよ」って突然言われ。「言ってなかったよね?」みたいな(笑)

【三宅】
「この辺の水は間違いないから」っていう。

【東出】
そうそう。で、飲んだことないんですよね、地元の人のほうが。

【三宅】
意外と。水道水を使ってるの?

【東出】
水道水。

特に、東根の場合は地下水なんで、だから美味いんですよ。十分。だから山まで・・・
だけど、「死水はあれだ」っていうんですよ、みんな。
部落のおじいちゃん方が「死水はやっぱり、あそこの水だろう」っていう。

「いや、だったら、生きてるうちから飲んだほうがいいんじゃないですか」って言って、飲ませてあげたら、「こんな美味いのか」っていう。

今、地元のスタッフも雇ってあげたりしてるんで、その子なんかも、初めてこんなに美味しいとは思わなかった。

で、それを飲んだ息子が、突然風邪が一日で調子よくなって。この水を持ってきてるからだよね? っていうあたりとか。
まぁその前に夜、調べはしたんですけど、やっぱり知識で言うのと、体感するのって、全然違うから。

っていうことで、徐々に回って行ったというか。

ただ冬は、本当にどう汲むかっていうことが、分からなかったので、妻とふたりでカンジキ履いて、片道往復7時間半かけて100kg背負って降りてきたんですよ。

【三宅】
はい、質問。

手汲みですよね?

【東出】
手汲み、はい。

【三宅】
「何故、手汲みなのか?」っていう部分と、「実際、手汲みっていうのはどういう工程を踏んでるのか?」っていう部分を教えてもらっていいですか。

MKY×HIGASHIDE-31

【東出】
まず「何故か?」っていうと、さっき言ったように、ホース通すとクラスターが死んじゃうとか。

で、できるだけ山に登って、「あ、この水、美味しいからペットボトルに汲んでく」という状態で渡したいっていう。

僕としてみれば、お水取りたいって人には昔からよく言ったのは、「ペットだと思ってください」と。

本当に影響受けるんで、暗いうちに行くと、超マズくなるんですよ。生き物なんで。で、凄い明るいうちに行くと、凄い甘くなるんですよ。

だから、この水がマズイっていうことは、家が相当マズイってことですからって。

で、最初の頃は各お家でお話会とか、みんなしてくれたんで、行く家によって全部味違う。
「あぁここまで水って影響を受けるんだ」っていうこととか、っていうのがあったんで、極力その汲みに行く人もスタッフも、とにかく気が落ちてる時にはそいつは行くなとか、っていう。

【三宅】
まぁあなたが汲んだお水の気を誰かが飲む訳だよと。

【東出】
そうそうそう。

っていうことで、手汲み。

で、夏場は別に軽トラで行けるんで、問題ないんですよ。

ただ、大変でしたけどね。一個一個、キャンプで使うやつに25リットルを。で、大体20リットルで、一つの箱を送ってあげるから、まぁ一人分ですよね。それをまぁ千人くらいまでは。一人でやってたんで。梱包しボトリングし。

【三宅】
もう修験道ですね。

【東出】
えぇ。修験道やってたんで、3年間。

【三宅】
あぁ、事実やってたんですね。羽黒山?

【東出】
羽黒山じゃなくて、大峰山で。

【三宅】
大峰山、奈良! あぁ、そうなんですね。じゃあ「蛇之倉七尾山」って大峰の中にあるんでしたっけ? 大峰山の麓ですよね。僕もあそこ何回か、水行に行ってきましたね。

【東出】
1年間、丸々、大峰山でやらされました。

【三宅】
入ってたんだ。

【東出】
はい。

【三宅】
あぁ、もう役行者コースの。

【東出】
そうそうそう。

【三宅】
へぇー。ちょっとそれ、やぁそれ膨らみ過ぎちゃうんでやめましょうね(笑)修験道対談をね。

【東出】
また別個に。

【三宅】
別コーナーでね。

なるほどね。じゃあ冬場はトラック入りませんよね?

【東出】
はい。

そこで、最初は夫婦で山にカンジキ履いて、7時間半かけて降りてきたんですよ。

そしたら、もう部落の人が、本気だってことが分かったんですよ。
イカれてるけど、本気だと(笑)

これは何かしなきゃいけないって毎日それから汲みに行ったんですよね。

そしたらだんだん、5時くらいになると、「まだ帰ってきてないのか?」っていうと、熊撃ちのおじさんとか炭焼きのおじさん方が、迎えに来るんですよ、山まで。

【三宅】
嬉しいですね。

【東出】
「本当なんだな、お前ら、やろうとしてる」っていうあたりからコロッと変わってったのもあったんですよ。

で、だけどこれ無理がある、と。
で、今度「犬ぞり」だろうと思ったんですよ。それで、アラスカン・マラミュートを飼ったんですが、飼った犬が重い物引くのが嫌い。

それで、伊豆にいる頃にインディアンの色々酋長みたいな人達と呼んで、色んなイベントとかもやったから、その人に聞いてみたら、
「や、アラスカン・マラミュートは100頭に1頭しか、ああやって物を運ぶっていう血は無い」って言われて、
「えっ、そうなの?」ってなって、で、交配して、そしたら1匹だけガテン系の女の子が1人で50キロ、1人で引いちゃう。

で、だけど僕のイメージはやっぱりアラスカの10頭立てだったんですけど、そんな誰も登らない軽トラ1台しか入らない林道で、山形の急だと、結局、道無いんで、10頭立て無理。

結局、1頭立てなんですよ。で、うちの妻がだんだん苦しくなってくると、前で餌をやり、僕が後ろから「頑張れー!頑張れー!」と押してて、これ1人で歩いたほうが早いっていうことに気づいたってことで。

で、今度、自分にそり付けて、「人ぞり」だっていうのをやったんですよ。
その頃、まだ500人くらいだったんでね、人ゾリでもどうにかなった。

だけど、一生懸命ネットで探して、なんかあるだろうっていったら、その熊撃ちのおじさんが、「スノーモービル、貸してやるよ」って言ったんだけど、
案の定、スタックして、7m下までガァーっと降りてくから、結局、人呼んで、みんなで持ち上げて、「これ、無理だよ」っていうことでやってる時に、
YouTubeで色んなのを観て、700ccのATVのキャタピラが付いたやつが出てきたんですよ。「これだ!」と思って。

【三宅】
雪上車ってやつですか?

【東出】
いや、違う違う違う。雪上車は無理、水汲みに行くとき、危なくて。あれは横滑りしちゃうから。

カナダとかでハンターが使ってるやつ。

で、それでやったらまぁ楽だわ、みたいな。

もう冬場は逆にATVが来てからは、山頂まですぐ行けちゃうから。道無いところに行けるんで。

【三宅】
夏より?

【東出】
夏より早い。

で、だけど初めてなんで、結構、何回もバタン! みたいなね。で、足なんか挟めたら、折れちゃうよ。

そこで、ちょうどその頃に、初めてのスタッフが入ったんですよ。新潟から歯科技工士がね。
「もう仕事無くなる」っつうんで、水取ってる人が、もうやめて、「これは手伝いたいから」って言って、
で、大体、来たい人ってみんな水取ってる人が、スタッフになっちゃったんですよ。

で、彼も初めてだし、僕も初めてで、結構ビビりながら、もうこれくらいのところで、250キロくらい引っ張ってくる。

で、ATV自体も、そんなに積んじゃいけないのに、前に二つ、後ろに三つ積んで、なおかつ250キロ引っ張ってくるんで。

【三宅】
完全に過積載状態で。

【東出】
そうそうそう、「これやばいよね、やばいよね」っていう。

で、そうなると一生懸命降りて、雪かきして、真っ直ぐにしてってやることで、どうにか冬の水汲むというローテーションが見えてきたんですよ。

そこまで2年くらいかかりましたよ。「どう汲むか?」ってだけで。

本当、だからあの頃、増えてなくてよかった。

で、今度増えてきて、なんかまた見ちゃったんですよ。軽トラにクローラー付いてるやつね。

そしたら結構ね、やばい会社でね。独占状態の会社で、結構ヤクザまがいで。

そして、「こんなのに、そんなの積んだら意味ねぇよ。壊れるよ」とか、もう簡単に開き直られて、
クローラーだけで200万するんですよ、だから軽トラとそれ合わせて、改造費も入れると350万くらいの軽トラなのに、ダメなんですよ、全く使い道が無いとか。

で、次から次へと、今度雪上車も試してみようとか、色々やったんだけど、結局は700ccのYAMAHAから出てる、アメリカでしか売ってない、「グリズリー」っていうATVが一番。

で、やっぱり冬の水が一番美味いんで、そして誰も入らない山。その時に、凄い幸せなんですよ。

P1020590

僕らしか行かない山に、僕らがこの水を欲しがってる人の為に入るっていう、あの幸福感は超やばくて。

当然、冬だから熊は出ないし。だけども野生動物を会いながら行くうちに、もう冬の水汲みが大好きになって、
今でも一番、水汲みたいのに、今、これを進める為にこっちに出てきてるんで、もう超悔しいんですけどね。

【三宅】
何がストレスってそこ、みたいな。

【東出】
そうそうそう。一番、なんか身体使って、身体のことを教えてて、結局、限界っていうか感じたのは、
昔の人って生きる為に身体使っていたけど、エクササイズになっちゃったから、もうそこが意味が無いよねっていうことだったんで、
だから、東京でもバレエスタジオを10何年やったけど、結局、上手くなる子って、そっち側を教えちゃったほうが、簡単に上手くなるんですよね。

【三宅】
じゃあ、いわゆるそういうクラッシックバレエを教えたりもしてたんですか?

【東出】
はいはい。

【三宅】
なんか、イメージ、コンテンポラリーな前衛舞踊とか。

【東出】
そっちが好きだったんですけど、生徒を集めやすかった。

【三宅】
そうかそうかそうか、先生稼業として。

【東出】
ただ、教えてることは、もうめちゃめちゃなことを教えてたから。

【三宅】
いいですね~。

【東出】
だから、1年で450人。東京で一番多いスタジオになっちゃったですよね。

【三宅】
へぇ~。大人も子どもも?

【東出】
大人も子どもも。

だけど、まぁ教えることが、思いっきり腹から「オォ!」っていう言葉が言えないと、足踏めねぇよ、とか。
だから家で、とにかく「オォ!」っていう言葉をみんなで家中で言ってくださいとか、言ううちに回転できるようになってくるんで。

【三宅】
オォ!

【東出】
っていうようなことが、背骨も全部「アイウエオ」の順番で並んでるから、上からね。
そういうことを、ずっと身体を探究して来て、アメリカ行って、ヨーロッパに3年間行って教えた時に、僕の中では身体のことを確立しちゃったんで、
じゃあこれを、普段からやってた人は、まぁインディアンもそうだし、アイヌもそうだし、きっと仕事とか何かでそれを知ったんだろうっていって、
ある時、東京にその頃住んでたんで、『大地の宅配』で食品とか取ってたんで、その時に「昭和30年代の農山村の暮らし」っていう写真集があって、
で、その頃の昔のおばあちゃんとかが、米俵担いでるのとか全部見たら、どこ使ってるのか、もう明白に分かって、
「あぁ、これだ」と思って、今度バレエスタジオをやめて、生徒にも言わないで、「人体構造科学研究所」って名前に、1日で変えちゃったんですよ。
そしたら怪しまれて、バレエやってる人がみんないなくなり。

MKY×HIGASHIDE-3

【三宅】
(笑)

【東出】
その代わり、お茶の先生とか歌舞伎役者とか、海外のアスリートがみんな来るようになって、 で、結果的には凄い面白くなったんですよ。

裏千家のお茶の先生とか、表千家のお茶の先生が一緒に、「どこが表千家で裏千家か教えて下さい」って僕のところに来て、
「や、僕に言われても分かんないんで」って、「一応、所作やって下さい」って言ったら、実は逆側を土台にしてるっていう。

で、凄い仲良くなられたんですよ。最初、すっげぇ揉めてたのに。

で、そういうことで、あぁ、身体って結構仲良くなれる材料としては、筋肉だったらだめなんですけど、僕、教えたの骨なんで、骨を扱えるようにしていくと、次は血管が使えるようになって、
で、最終的には甲状腺とかの腺を扱えるようになるっていう。

ちょうどその頃から、チベット密教とか、そういう人らが何やってるのかっていうことも、結びついてきて。

で、その中に必ず、水が出てくるわけですよ。

で、これっていうところだよ、と思ったんで、
そういう意味で、水をここまで汲めるっていうのが、なんか凄い幸せ感と、何かだったんですよ。

【三宅】 もう合体。ガッチャンコですもんね。

【東出】
そうそうそう。

【三宅】
身体と水が一つの所作として成立するから、それは充実感満点ですね。

【東出】
で、それを僕が汲んだのは美味いって言われるわけですよ。

だけど、「シゲル君が汲んだのは不味い」って最初言われて、「えっ、人によってこんなに違うんだ?」とか。

【三宅】
歯科技工士ですか?

【東出】
歯科技工士。

【三宅】
名指しで出てきちゃいましたけど、シゲル君。

【東出】
こんなに違うんだ、みたいな。

【三宅】
トオル水とシゲル水みたいな。

【東出】
っていう、だったら多分そのお話というか、自分のストーリーとして、「何の為に水汲んでるか? っていうのが重要なんだろう」とかっていうのが、また水汲んでることで、身体やってることに逆フィードバックしてきて、
自分の中で、はっきり明確になって、「あぁ、生きてる水とか、生きてる食べ物食うって、そういうことなんだ」ってね。
伊豆の頃から、凄い興味あったんで、まぁケガレチ(気枯地)を500坪買って。

【三宅】
ケガレチ(気枯地)を?

【東出】
不動産屋で「ケガレチ(気枯地)下さい」って、変な。

【三宅】
いわゆる産廃場みたいな。

【東出】
そうそう、埋まってる場所とか。

そして別荘地なのに500坪買ったら、まぁまぁ捨てちゃいけない物、全部埋めてる。

で、ユンボでやったら出てくる出てくる。

それから炭素埋設したりして、鍬(クワ)一本で10段の棚田作り、
で、「次は狩猟だ」っていって、矢じり作って、射砲で鹿を射止めようと思ったら、いないんですよ、構えたらもうね。

「狩猟民って凄いじゃん」って、初めて体感としてね、
小学校3年から北大の山岳部に入れられちゃったんで、北海道の山は全部、登ってるんですけど。

【三宅】 半端ないですね。

【東出】
あの、そういう家だったのでね。

【三宅】
どんな家ですか?

【東出】
忍者の出だった。

【三宅】
あぁ、そっかそっか(笑)

MKY×HIGASHIDE-65

【東出】
またそこもお話すると長くなって、ずれちゃうんで、しないようにしたいんですけど。

だから3歳から宙吊りにされて、3歳から7歳まで5キロ、毎日裸足で、冬場もランニング。

【三宅】
最高の教育ですね、それは。

【東出】
っていう中で、小学校3年の時に突然、山岳部に入れられて、「今日から北大の山岳部に入ることに決まったから」って母親に言われて、
自分の体重よりも10キロ重い物を担がされて、毎週、全部、北海道の山登るっていう時に、狼の遠吠えも聞いてるし、
だから狼が絶滅したっていう感覚が、僕の中では全然無くて、どっかにいるっていうのが、
また、山形でこの水の活動した時に、「山形に白頭鷲(ハクトウワシ)いないことになってるけど、いるんだよ」っていうのが、熊撃ちのおじさんから聞くと、
あぁ、そういう人しか多分、分からない。そんな学者がちょこちょこ入って分かるようなことじゃないって。

【三宅】
本当ですね。

【東出】
うん。だったらそういうところに生活してる人達が一番知ってるだろうし。

まぁびっくりしたのは、熊撃ちの時期になった時だけ、背骨伸びるんですよね。

【三宅】
おじさんが?

【東出】
うん。突然、ボッボボッボ。で、熊撃ちの時期が終わると、またこうなって。
この人達のDNAの中に含まれてる身体性っていうのは、間違いなく何か地域とか土地の霊とか、
そういうものに結びついているんだろうなぁっていうことが、またそこではっきりして。

だから、この水のことで僕は狩猟民でもないし、
まぁ伊豆の頃か、「星野道夫」さんが好きだったからね。
「星野道夫」さんもアラスカにいる理由を作りたくてカメラマンになったっていうのは、凄い僕も納得できて、
「あぁ、水汲めれば、僕もここにいれる」っていう。
なんかそこが幻滅してたんで、その嘘っぽいアートとかね。
もっと本質を知りたいし、本質の身体知った上で、役立つんなら教えてくださいっていうなら教えたいけど、
だから一時期、全部やめたんですよ。振り付けから。
もう、なんかやってること嘘っぽいっていう。
なんか「客を集める為にどう動いたらいいんだろう」とか、そういうことじゃなくて、もっとそもそも、その動きっていうのは、なんか動物と出会った時に偶然知った動きだったり、そういうものからできてるんだろうな、っていうところだったんで、
そういう意味で、水をやろうとして行ったというよりは、身体のことをもっと知りたかったし、 その為には、なんか理由付けして、毎日山入るっていうことが水汲みだったっていうことで、
それで、会員が増えれば増えるほど、毎日山入れる。そうすると、全部違う気づきが起きるんですよ。「あぁ、毎日違う」っていうね。
毎日入ったから分かったんだ、と。

そしたら逆になんか「サポーターさん、ありがとう」みたいな感じになってきて、
だから全然どちらかというと、やってくうちにこの水の活動がどうのっていうだけで、
そして、「いずれこの水飲んでる人は、汲みに来る」って思っちゃったんですよ。「水源地、見たい」って絶対来る。
で、ましてや、「冬に汲みたい」ってバカが絶対出てくると思ったら、見事にそうなってって。 みんな「冬の水汲み、体験したい」とか。

【三宅】
僕もこの冬辺り、もう飲んじゃったんで。

【東出】
で、「融さん歩いて行ったんですよね、夫婦で」って。

で、みんな、料理屋さんやってる人、取りに来るとき、「や、まず歩かないと、会員になることはできないと思います」とか言うバカがたくさん増えてきて、凄い面白くなってきたんですよ。 そしたら、もうそういう人はやめないんですよね。

で、来て、うちに泊まることによって、地元の人とも仲良くなったりすると、まぁイノシシの肉とかたくさん貰って、
あぁ、こういうことを、この水は作るんだっていうのが、初めて分かったから、
水の効用って、まぁ言ったらキリないんですよ、ソマチッドがうちのはたくさん入ってるとかね。
で、そういうことじゃなくて、あぁここで人と人の関係が作れて、それのことだけじゃなくて、人と山との関係も作れて、
きっとそういうことを体験した人は、近くの山も大事にするし、
っていうことが2000人になる辺りで、はっきり分かってきたっていう感じですよね。

だから、まぁその頃、「突然、水の味、変わったんでやめます」と言う人は、とかね。色々、『みゃくそん』的なことが起きてきた時、たくさんあったんで、
「まぁやめればいいんじゃないですかー」って、「でも、それって、たいして付き合ってもいない彼女を振るっていうようなもんだってことを分かってます?」みたいなことを、僕もだんだん言うことが、違うことを言う風になっちゃうんですよ。

【三宅】
資本主義じゃないですもんね。まさにそことは違う形を取るから。

僕も『三宅商店』やったり、『みゃくそん』を1人の声の大きい株主として広めようとする時に、ヘコヘコする理由がないから、こっちは間違いのない物を。
だから、「出逢えたあなた、ラッキー」くらいの。

ただまぁ、「運営は支えようよ、みんなで」みたいな部分もあるし、組合的な。

そう、でもなんかそこで、お客様は神様関連で付き合いたくないし、
まぁやめる人は、「あぁ残念だねぇ」って感じで、「こっから、面白いのに」みたいな感じですよね。

【東出】
それもなんかやってって、自動的に分かってったっていう感じですね。

だから、自分としてはなんか、「凄い意思があってやった」っていうよりは、「やってくうちにハマってった」って言った方が、
だから続けられたのかなと。
下手にこれがなんか上段に凄い志、持ってたら、とっくに潰れてたんだろうなと思うんで、とにかく山に毎日入るっていうこと。
それこそ、好きな物を毎日したりっていうのとおんなじで、好きな人に毎日会いたいと思うのとおんなじで、
そうやって山を見るきっかけを貰ったっていうところが、
これはモンベルで登山してるのとは全然違うだろうっていうね。

【三宅】
まさにそこがエクササイズと生業の、大きな差ですよね。

【東出】
差ですね。

【三宅】 それはもう、スポーツもアートも、ちょうど今それを問われるタームに来てると思うし、
僕もステージからお客さんに向かって歌うっていうデザインが、なんかどうも、
対面で向かい合って、崇められる状態で、お客さん、最前列の人なんて首が折れそうな状態で見てくれてて、
なんかその関係性になると、僕が望まないエネルギーがお客さんに生まれるんですね。

選挙の演説もそうなんです。なんか僕以上のものが期待されてしまったりとか、「みんな」ってワンネスが欠けてしまったり。

あと、何か不都合が起きた時に、急にお客様根性が働いてきて「なんだよ、ちゃんとしろよ」みたいな。

「いや、みんなで作ろうよ」っていうのが、凄い消えてくから、
なんか昔の円形の劇場とかって、やっぱりそういうことを考えて作ってたのかなって。

なかなか、でも今そういう会場って無いし、結構そこのジレンマっていうのが、色んな世界で生まれてますよね。

だから、マラソンなんか一つ取っても、何の為にアスファルトの上を、骨を痛めながら走って、 で、そういう意味じゃ最近はトレイルランをやる人が増えて、これ自体は凄い良いと思うんですけど、ただやっぱりエクササイズじゃないですか。

で、彼女がね、たまちゃんが、都会にいる時は結構、トレイルランしてたんでしょ? 高尾山を裸足で走ったりとかするタイプだった。

3ヶ月前に岡山の山村に来てから、走ってないよね?

【たま】
1回も走ってないです。

【三宅】
で、「走ってないの?」って言ったら、「あれは都会にいるからやることなんですね」って。確かに。
で、田舎に住んでると、もう身体を使わなきゃいけないワークが、むしろ追いつかない。

【東出】
山ほどありますよね。

【三宅】
で、畑とかも無限にやることがあるし。で、山は今、凄い荒れ放題だから、これはもう一生かかっても手入れしきらんなぁっていう。

だけど目的があって山に入れる喜びっていうのは、本当によく分かります。

だから逆に無かったら、毎日は行かないと思うし。

だから水を汲むって凄いシンプルな目的が、身体を動かさせるっていう、凄いよく分かりますね、そこは。

【東出】
まぁそれが、手汲みっていう。

「手汲みが何か?」って言われても、クラスターが死なないっていうよりは、やぁ楽しいんですよっていう方が、楽しいっていうか。

で、それをみんなに伝えたいというか。

だからなんか、これから東京では生きてはいけないから、田舎行きましょうっていうんじゃなく、
「そっち行った方が世界広いよ」っていう入り口を作りたかったっていうかね。

で、やってくうちに、まぁ今でも部落でも「あと8年はお前もうちょっと静かにしてろよ」と、「どうせみんな死ぬから、そしたらもう『あらえびす』の天下だからな」みたいな。

【三宅】
それ、田舎アルアルですね。

【東出】
で、もう森林組合も僕らに任されちゃってるし、そうなってくるともう家建てるんでも、木を買う必要が無いとかね。本当にいらないんですね、山形に関してはね。
で、そういうことを、ちょっと東京の人に教えてあげたいとかやってるうちに、
全国中、お水のサポーターさん増やす為に講演会を1ヶ月に25ヶ所5000キロ走ってまわって来た中で、
色んな場所で知り合いが、またそれぞれが農家さんやってたりとか、東京からそっちリタイアした人達との、今度コミュニティー、
仮想コミュニティー的な繋がりが、全国にできちゃったんで、
だったら、「そこでなんかやっちゃおうよ」っていうので、自前のクラウドファンディングも含めて、そこで余ってるものとかで、全然違う経済を、僕らから国に頼っても仕方がないから、動かす実験をしようよっていって、
だったら僕が提供できるのは、「1年間、2度とおんなじ物を作らないランチ」って言っちゃったんで、
今、結構ね、3ヶ月目で、「言わなきゃよかったな」っていう感じになってるんだけど、「毎日違う物をランチで食べさせます」っていう。

結構あの、小学校2年から料理当番だったんで、フルコースから全部作れるんで、
結構、山形に泊まりに来た人、僕の料理のファンになってくれて、
ちょうど去年辺りから、料理ワークもね、結構やらされてたんですよ。

「アーー」って言いながら切ったのと、「オーー」って言いながら切って、
「オーー」って言いながらね、塩をおんなじ量で煮るとね、「オ」は中心が塩っぱいんですよ。
「アーー」って言うと表面が塩っぱいんですよ。

で、そういうのを、料理で分かるだけで、結構、面白い。

それから今度、カラオケワークもやらされるようになって、
つまらない詩を、いかに凄いことに置き換えて歌うと、声が出るとかね(笑)

MKY×HIGASHIDE-4

【三宅】
(笑)

【東出】
そういうことをやってく中で、じゃあ料理、ここに入ってくれる人には料理、毎日同じもの、 で、僕は身体ワークを皆さんにタダで提供するから、みんなで30万出しあって、場所借りてってやってくうちに、色んな経済まわして、
あっちこっちに余ってる物とかも、自分達でまわして買っていって、そこに全く違う経済圏作ろうよっていうのが、5月から始めた、ここのことです。

だからここは、僕は料理する人と管理人と、まぁ2時間身体を教える。

で、あとはもう、絵描きさんから色んな人を呼んで、そういう人達が今度代わりばんこに、色んなことで気づくみたいなことをやってけば、凄い面白いことになってくる。

そうすると主脚が無くなるから、先ほど言われたように、「僕がやってて、みんなが習いに来る」っていうのは全然もう興味が無くなったんで、
そうじゃなくて、「知ってますよね、もっと違うこと」みたいな、ところでお互い共有できるようなところを、全国中を場を超えて、
っていうのが、この活動をずっとまわってて、この預かった水源にしても、「あぁ、それできたら、ここもやって」っていうのが、預かってるところなんですよ。

だから「出雲大社」の裏もやってって言われてるし。

【三宅】
そこはあれですか? まだそういう汲んでっていうとことは?

【東出】
まだ、何もやってません。

【三宅】
さぁこれからどうしよう、ってことなんですね。

【東出】
そうそう。

「どうしよう」っていうのは、山形がまず1万人いってからじゃないと、手の出しようが。

下手に出すと、山形で苦労したのを最初からやることになるんで、
だから山形にそれができたら、見に連れて来てもらって、「こういうの、ここでやりません?」っていうのが、一番早いだろうなと思うんで、
そういう見せれるものを、キチンと作るというか。

まぁだから、『シルク・ド・ソレイユ』のOBと作品を山形でやるっていうのも、そういうことだし。
ただし、お客さんも綱渡りできるようになって来ようよっていうのを、やろうと思ってるんだ。

だから、ここの身体ワークとか、僕の身体ワークの人はまず米俵4俵、普通に担げて、それで綱渡りできた上で、綱渡りしながら『シルク・ド・ソレイユ』を見るっていう、
同等で見るっていうくらいなことをやろうっていうことを、今、またそれもちょっと山形の水源で作品やるんでね。

で、そういうことで、主脚無くしてくってことをアートでもやりたいなぁ、っていうことでやってるというか。

そのきっかけをくれたのが、36年目になるんですけど、ヨーロッパがグローバル資本のアメリカに移った後に、
これから、元々の第1次世界大戦とか揉めてた国が、それぞれ違う状況になってく中で、「どうやって、やってったらいいんだろう」ということで、
世界中の全部の国からオーディションで、ダンサー1人ずつ選んで、『(ルイ・)ヴィトン』とかがお金出して、身体だけでコミュニケートするっていうのをやってるんですよ、実験を。

そこに3年間、何故か僕にお声がかかって、教えに行った時に、「日本は水源をどうにかすれ」って『ヴィトン』の会長に言われて。

【三宅】
『ヴィトン』の会長に? やっぱりそういう情報は、入ってくるんですね。

【東出】
で、もうヨーロッパは公営だから。日本はまだあるだろうと。

で、「そういうところに、地元の人と関わらないといけないような旅行プランを作れ」って言われて、
で、そういうのもだんだん、できてきたんでね。

熊撃ちのおじさんをおだてると、熊の手を中華料理でタダで食えるとか、そういうのっていう方が、やっぱりお金持ちは喜ぶんですよね。

なんか結局「フリーメイソン」系の人も「イルミナティ」にしても、
「何に憧れてるか?」っていったら、結局、狩猟民に結構なんだかんだいって、頭上がらない。

そういう人達を知ると、それが彼らの勲章になって威張るんで、あぁだったら日本、結構いるよね、と。

なんか山形の熊撃ちのおじさんにフリーメイソンを紹介しても、「誰だこいつ?」って言っちゃうような。

【三宅】
「農協か?」って。

【東出】
うんうん、それくらいの方が多分、彼らは面白がるし、で、そういうことのツアーみたいなもの。

で、去年、ベラルーシに国賓で呼ばれて行ってみてびっくりしたのが、やっぱりこの『伏流水』で甲状腺ガン、全部治しちゃってるっていうところを知ったんで。

【三宅】
ベラルーシの水源地にある?

【東出】
地下水。

【三宅】
『伏流水』を飲んで。

【東出】
で、飲むだけじゃなくて、それのお風呂とか。

で、子ども達はもう1ヶ月、そこで保養しなきゃいけないっていう、もう、国が法律で決めてて、そこに呼ばれたんですよ。で、行って確信して。

だけどもう、福島の原発終わってから7年間、向こうで150人の福島や仙台の子たちをタダで招いてくれてるのに、日本の政府は1回もお返ししてなくて、
それをNPOでやってる人が、義理で6人くらいを実費でベラルーシの子たち招いて。

【三宅】
「野呂ミカ」さんですか?

【東出】
いえ、違う。

ってやってるって状態で、
で、まぁ僕も最後は政府にも会わせて、なぜか会わせてくれて、
で、「日本、どうなってるんですか?」ってことで、「いや、まだこっち(お金)にしか興味ないですからね、政治家も」
で、「僕、結局はそういうことをやってるんで、そういう場所を作りますよ」って言っちゃったんですよね。

で、多分、そういうことなんだろうと。多分、これから、
まぁそこのベラルーシの施設に行って、凄くびっくりしたのは、ちょうどアメリカとシリアが揉めた時に、アメリカとシリアの子ども呼んじゃうんですよね。100人ずつ。

で、子ども仲良くさせちゃうってことを、先にしちゃうんで、「あぁ、こういうやり方があるんだな」っていうことが、凄くなんかしっくりきて。

で、そういう関係で、サウジの国王とかチベットの国王とも繋がることができてきて、今はちょっと十和田とかの良い水使って、鮭を、
ノルウェーサーモン危険なんで、そっち側を日本の土壌で養殖しないかとか、そういう話も今、どんどん膨らんできてて、
で、そういうので動いてしまうと、多分、国関係なく暮らしてけるんじゃないの? っていう、 それでもやっぱり確信したのが、やっぱり日本って、山河を今、守れば、海も回復するし、
そうすると逆にそこが海外の人達が評価して、向こうでできないことを日本がしてあげることで、
多分、仕事をしないで山とかを回復してくだけで、仕事になってくっていうことが、間違いなくできるんじゃないのかなっていうことをしたい、
っていう感じでまぁ東京道場も開いたとは、まぁ毎日密会しようと。

【三宅】
このエッジの部分に、都会ってエッジの中に、やっぱりそういう発信源を作らないと、一番影響力ある場所ですもんね、東京はね。

【東出】
だからまぁ最初は、横に住んでる人も写真家でね。バーニングマンとかの写真撮りに行ってる人なんですけどね。

超お金持ちなんですよ。これ、現金で建てたっていうからね。

柱が16m下まで入ってて、東京の岩盤に。「いくらかけたんですか?」みたいな。

で、色々調べたら、神戸の華僑で、凄い豪邸のお家に住んでるボンボンのおじちゃん。

だから最初は、僕も踊りやってるとか、こういうことやってるから「いやぁ、良い人入ってきてくれたね」って言ってたけど、
毎日こんなに人来ると思ってなかったんで、だんだんと・・・

上のおばあちゃんが自由が丘の重鎮なんですよ。
自由が丘で一番大きい家に住んでたんだけど、家族が亡くなって、一人で。

で、半月で、僕みたいのが引っ越して来て、毎日知らない人が。

で、地下に防音室もあるから、「そこでポルノを撮ってるんじゃない?」とか、勝手に言い始めて、色んなことを。

だんだん向こうも、「いざっていう時はレッスンを見せるように」とか、色んな最初の入居条件に無いことを、どんどん足さされて。
今、結構、そういう意味でも面白くてね。

なんか、僕としてみれば、山形でそれが一番良かったのかなと思うんだけど、多分、東京にずっといたら、こういうことあると、なんかどんどんどんどん嫌ってく。
いや、これ仲直りできる、仲良くなるチャンスかもしれないっていう。

で、僕、料理好きだから、しょっちゅう独身なんでね、奥さん逃げられちゃった人だから、
料理あげると、そしたら実は上の人が毎日食わしてたらしくて、上が今度、僕に嫉妬してるらしくて、
「やぁ、めんどくさいわー」みたいな。

なんかその辺も含めて、部落とかでそういうことって、さんざん経験してきたから、
その結果、今、山形では全然「あらえびすしかないでしょう、どうにか部落できるのは」っていうとこにきたから、
結局、自由が丘も、自由が丘といいながら閉鎖的だから、
もうあんな門とかやめちゃって、「もう好きな人、入って来て」みたいなことをここでも3年後くらいにはやってやろう、みたいなこととかのほうが。

【三宅】
鍵もせずに。

【東出】
そうそうそう。「何がピンポンだよ」みたいなね。

だからそういうので、凄くそういうところを、逆に今、楽しめる自分が面白いっていうかね。

MKY×HIGASHIDE-45

【三宅】
僕も東京は18年いて、で、震災で出て、沖縄行ってから、今は親父とお袋出身の岡山で、山村で古民家直しながらやってるんですけど、
なんかその自然のエッジの中に、人間がやっぱりいないと、自然と里山の境界がやっぱり乱れてくる。
凄いそこのエッジにいる喜びっていうのが、融さんが水を汲みに行く時と、かなり共通するし、 で、音楽だけ作ってると、頭もイカれるし、身体も動かさないし、それとやっぱり煮詰まったら畑があるって凄い助かるんですよ。
煮詰まったら畑で鍬(クワ)振って、すっきりしてから、もう一回ギターみたいな。

このルーティンが、東京来ると無くなっちゃうから、ホテルとかいても何していいか分かんなくなっちゃうんですよね。

で、なんかそういう感覚があって、だから「東京はしばらくいいかな」ってなってたんですけど、
ところが、僕のビジョンとしては、中山間地域に都市人口の3割を流入することっていうのが、 もし僕が政権だったら、内閣だったら、国策にしたいくらいなんですよ。

そういうことを、なんか考えていくと、やっぱり都会にもメディアがないと、結局、悩める都会の人達が糸口が無いから、
じゃあ「完全に移住じゃなくても、行ったり来たりでもいいんだよ」っていうきっかけも作りたいし、
多分、本当、僕がここ1~2年やり出したこと、っていうのを、お水を通してこの10年、凄くやってこられたんだなぁって、
なんかやりたいこと全部やってるなぁと思って(笑)

【東出】
やってますね(笑)

【三宅】
俺のやりたいこと、全部やられてる、みたいな(笑)

【東出】
それ、あしょうさん(※貊村(みゃくそん)発案者)にも言われました。

【三宅】
あぁ、ほんと?(笑)

【東出】
「先にやられてんじゃん」みたいなこと言ってましたね。

【三宅】
各地、そういうネットワークが繋がってくと、違う国が浮かび上がってくと思うし、
で、その融さんの話を聞いてて、キーワードとしては、
もちろん「里山資本」とかっていう言葉もあるんだけど、「ビレッジ」「村」。
で、「政治って何ですか?」っていうことを、選挙に2回出て、凄く至近距離で政治を見て思ったことは、
結局イデオロギーとかプロパガンダの政治なんですよね。

だから、政治家自身が、決定的にいないから、経験が欠落してる人が多いんですよね。自分で畑をやったことがないとか。

それは当然、種子法廃止が何のことか分からないんですよね。

で、食べ物っていったら「農家がどっかで作ってくれるもんだ」って思ってる人が、ほとんど政治家やってるんで、
やっぱりその辺を変えていきたいと思って、凄い思ったんですよ。

で、自分自身もだから、「次の選挙はいつ出るんですか?」って凄い言われるんですけど、
「いや、選挙より本質的なことを、まず今やろうよ」っていうのが、凄い強いですね。
だから、実地に畑を耕す経験も春は年に1回しかないし、
10年で10回しか種は蒔けないし、春は。

とかって考えると、本当に早く始めてかないとな、っていう思いで、ここ2年くらいは里山生活をしてるんですよね。

で、全く似たようなことが起きるんですよ、その村の中で、最初は怪しまれるんですね。こういう形なんで。
で、『三宅商店』の看板が出て、「なんか、あの人達は、何をやってるんだ?」ってなりますよね。

で、きょうびだいたい、息子か娘がネットやってるんで、「あれ、まぁまぁ広くやってるよ」ってなると、
「なんか、えろぉやってるみたいでぇ! 偉いですねぇ!」みたいな話からはじまって、
で、しばらくすると軽トラで山道追い越してったおばあちゃんに、軽トラがキって止まって、ガチャってドアが開いて、
「アンタ~、逃げるんか!?」って言われて、
事務所を移したんですね、古民家が遠すぎて、宅配屋がかわいそうだったので、うちネット商売なんで送り出すじゃないですか、
だから宅配屋が、特に冬場は厳しいんで、15分くらい下の、もうちょっとだけ街のとこに事務所を移したら、
こっちの部落の人に、「お前ら、逃げるんか!?」って、「若い人が来た、いうてさんざん盛り上がってたのに、1年で逃げるんか!?」
「いや、僕は住んでますから。買いましたから逃げませんよ」って言って、
でも凄い恐いくらいの期待を感じて、これは本当に、おいそれと逃げれないなと。めっちゃ期待されてる(笑)

【東出】
もう絶対何されるか分かったもんじゃない。

【三宅】
ね。で、色んな話を聞くんですよ。山の境界も曖昧なんで、「僕ら、どこまで耕していいですか?」とかっていうことを聞いていると、
そのうち何人か人が来て、「お前ら、あの山買わんか?」とか、「ワシが死んだら、あそこ買わんか?」とか、「私が死んだらこの家買ってくれ」とか、
そういう話がどんどん集まってきて、だいぶお金使うことになる(笑)

だけどそれが、さっき8年後、みんなぽっくりでって村の人もよく言うんですよね。
だから、10年後くらい本当にこれ村を丸々俺らがやんないとじゃんって。村、手に入っちゃうっていうか。

なんか、政権取るとかより、村取る方が早い。

【東出】
絶対、早い。

【三宅】
取るっていうか、禅譲(ぜんじょう)じゃないですか。「やってくれ!」っていう状態だから、 で、「逃げるんか!?」って言われるから、これやらにゃ。。

【東出】
最初、部落の区長さんやってくれっていう時に、来たんですよ。「あぁ遂に来たか」と。だけど、無理だったんですよ。
区長同士の話が分からない。山形弁が。

【三宅】
山形弁のなまりですね。

【東出】
えぇ。「全く分かんないから、結局、通訳付いてくることになりますけど、良いですか?」って、
「それだったらやりますけど、結局いったほうが早いんじゃないですか?」って言ってやらなかったというか。

【三宅】
やぁ、なんかそれで、さっきその、生業とエクササイズの違いっていう部分で、
何故か、高度経済成長期を主役張った、まさに僕の親父やお袋、団塊世代の人達は、
「昔は大変だった、辛かった。今は便利で」ってよく言うじゃないですか、
で、実際、当時現役だった80オーバーのおばぁ達に村で話聞くと、
要は僕らが今、薪を割って、お不動さんを復活させて、ストーブ焚いてっていう暮らしをしてるんで、久しぶりに村に煙が出てるんですね。
そうすると、僕らのやってることが懐かしくて、「あんたら、偉いな」と、そういう昔の暮らしをまたやってて偉いね」と、
で、色んなことを教えてくれるんですよ。近隣の木が全く無かった頃に、もう全部刈り取っちゃって、
「三つ向こうの山まで娘たち3人で、焚き木を拾いに行って」とかっていう苦労話を聞かせてくれるんですけど、
そのメソッドの巧みさも、さることながら、語り終わった後に、82~3(歳)のおばぁが「あれは楽しかったぁ~」って言うんですよ。僕、そこが超ポイントだと思って。

MKY×HIGASHIDE-46

だから、今回まさに実家でそういう話になった時に、「じゃあなんだ、お前らは戦前の暮らしに戻る気か?」とかって凄い親父には言われるんですけど、「いや、そうだよ」って。
で、「昔は大変だったって言うけどね、その頃、自分、いくつよ?」って。

で、5歳とか、乳飲み子の頃の記憶だけだから、自分が子育てをする側とかで、その生活をしてる記憶じゃないんですよね。

だから結構、曖昧だなぁって。「昔は大変だった」っていうこの・・・農業もすぐそれ言うじゃないですか? 俺は昔は楽しかったんだと思うんですよね。そこ結構ポイントだと思っていて。

で、村っていう単位で、政治をまとめていくじゃないですか。これって、おっしゃる通り都会に出ても、ワンブロックっていう単位は変わらないし、
人間が日々近所付き合いを形成できる距離なんて、どんなにネットが発達しても実直に毎日挨拶できる人なんて10世帯もいないし、
そうなると、幸せを司ってる本当にアナログな政治の境界線って、やっぱり相変わらず村で、部落で。

で、アメリカ行っても、ポートランドのアクティビズムの現場とか行っても、やっぱりポートランドが今、面白いのって、
そのワンブロックの政治を取り戻そうっていうことを、この2~30年やってるんですよね。

だから、交通事故が起きやすい交差点を、行政待たずに、もう住民がみんなで一致団結して、10人中8人が「OK」って言ったら、80%の合意を取ったっていって、
違法でも勝手に直しちゃうっていうような運動を始めたんですよね。

結果的には、それがポートランドの風物詩として、観光資源になってるんで。

街中で600プロジェクトが今進んでるんですよね。で、大きい政治じゃないから、みんな「それなら自分でもできる」って思えるんですよ。

だから、ストーリーが広がっていく。

で、色んなサクセスストーリーがあるんですけど、
必ずそういうことに反対する、近所の気難しいおじさんの家とかあるじゃないですか。で、こっからが政治ですよね。

やっぱり当事者たちも、「よく考えたらあの人と自分は、10年間向かい合いに住んでたのに、1回も口聞いてない」っていう大問題に気づくわけですよね。

「さぁどうしよう? ちょっとうちの若い奥さんに、ケーキ焼いてもらって、持っていったら扉が開くかもしれない」とかっていうことを、4年でも5年でも続けて、地域のコンセンサスを取っていく。

で、彼らが言うのは「たったワンブロックの政治を、平和を作るのに、何年もかかる。」

だけど、できるかできないかより、そのプロセスが生み出すものは凄く大事で、
世界平和をさんざん語ったり、ベトナム反戦運動に身を投じて、離婚して、家庭もボロボロになってとかを経験した人たちが、行きついたのが、
やっぱり自分と自分のブロックを幸せにすることからしか世界平和は始まらないし、
僕ら一人一人が、いくら東出さんが月に25ヶ所講演しても、世界中を平和にできないけど、
その『あらえびす』の東根の村で起きてる、一個の成功のストーリーが、アイディアとして東出さんの代わりに、無限に世界中に飛び回っていくことは可能だから、
っていう発想に僕も今、凄く行き着いてるんですよね。

だから本当、ワンブロックの政治。ビレッジビルディング。村づくりっていうのが、それが本当に政治が見失ってるものだなって凄く思って、
選挙2回やってみて、その最小単位から、やっぱり作っていこうっていうのが、今、僕も岡山でやってることなんで、
本当、今日お聞かせ頂いたストーリーっていうのは、デジャヴのような、未来予想図のような、凄い僕も聞いててワクワクしたんですけど。

で、横断的に結構、話の中で「身体」っていうことが、ちょっと絡めて話して頂いたんですけど、
熊撃ちのおじさんもそうですけど、アイヌの人もそう。で、僕、沖縄にいた時も思ったんですけど、誤解のないようにっていう前置きをつけて、あえて言うと、僕は憧れっていう意味で、半獣半人な人たちへの憧れ。
人類って半獣半人であることが、人類の、なんていうのかな、神性と結びつくなと思って。

やっぱり今、「人」になり過ぎた。だから、動物の身体を取り戻したいし、山にいるとやっぱり、あらゆる動物に劣等感しか感じないし、凄えなこいつらは、みたいな。
もうイノシシがね、芋とかも食べ頃、最初に彼らが見つけるじゃないですか。
もう、食べ頃合戦で負けちゃうんですよね。凄いなと思うし。

だから本当に今、動物に追いつけ追い越せで、人類はより獣化していく必要があると思って。

今日のお話伺った感じで、身体のワークショップも相当面白そうだなと思って、
で、「身体の方も話振りますよ」っていいながら、結構横断的に話してもらったんで、振りそびれたんですけど、
あと5分くらい時間が残ってると思いますが、東出さんはそんなこんなで、一般的に世をしのぶ仮の姿としては、何者なんですか?
僕は勝手に、「身体操術家」って。

【東出】
あぁ、良いと思いますね。

【三宅】
そんなノリ?

【東出】
そんなノリですね。

【三宅】
振付師だったり、ダンスの先生。

【東出】
それは多分、そっちが仮ですね。

じゃなくて、結局、振付とかって問題じゃないんですよね。自分の中で分かってきた。
ただ、頸椎1番だけ上げれるようになるだけで、無意識にもう手の奥が引っ張られて、
「あぁこの人、なんかご馳走してくれる」っていうのが、握手しただけで感じさせることができちゃうし、
それって身体がそう思ってるから、「これはちょっとその辺のデニーズ、ってわけにはいかないよね」って自分も思っちゃうし、
っていうような発見が身体にはたくさんあるっていう。
で、そこが分かっちゃうと、振付って作るものじゃなくて、まずあった上で、
っていうのが、特にブロードウェイで振付助手した時に、『アクターズスタジオ』とか、「ロバート・デニーロ」とかまだ売れてない頃に会ったことあるんですけどね、「アル・パチーノ」とか、全部、骨格から役を作ってくんですよ。
で、頸椎の7番を右左逆に使うと、こういう犯罪を犯しやすいとか、そういうのを知ってて、役を作ってるんですよね。

で、それ知った時に、自分も全部、背骨バラバラに動かせるから、そういうのをやると、「あぁこれ、この人こうやってるから、こういうこと起こしたんだな」とかっていうのが分かってくし、
それをやると、だいたい横の人も似てくるんですよね。おんなじ使い方をしてくる。
で、そうやってって、お腹には一切力を入れないようにする為には、今度肋骨と結び付けないといけなくて、
そこが今度、うちの息子がシュタイナー行かせたこともあるから、本当は自分がね、シュタイナー学校の先生に一回なってみたかったんですよ、知りたくてね。
で、それが、自我体と、感情体と思考を結びつけた先の正三角形の真ん中の正四面体の頂点が愛っていうんだ、
とかっていうのを、昔は全然分からなかったんですけど、今、凄く分かって。

で、そうすると、例えば肋骨の半分だけ半身回転できて、外側も、僕を羽交い締めしてる外側の気も動かせると、すっ飛んでくんですよ。
あぁ、こういうことを「植芝盛平(*)」はやってたんだ、とかっていう。

(*)合気道の創始者。

で、多分、これ知ってないと、動物狩るってできないよなっていうところに結びついていくと、「植芝盛平」が凄いんじゃなくて、
あの人は秘密警察で北海道にしばらくずっといて、木を切ったり、動物、獲物を獲ったりしてることが武術家を作ってったんだっていう、なんか逆転現象に気づいたんですよ。

それなのになんか、合気道習うっていうとね、なんかただ型をやって、これ絶対分かるはずがないよ、っていう。

だから昔の人って生活の中で、ほとんどのことを、身体は知ってたんだなぁっていう。

で、そこを日本人って復活させれば、多分生き残れると思うんですよ。で、それがあったら原発作んないと思うんですよ。

【三宅】
いらないですよね。

【東出】
うん。だから、結局そこなんですよね。作っといて文句言うんじゃなくて、作んないのが普通の身体ってあるじゃんって。
ただ、みんな家の横が原発だったら「絶対、嫌」って言うのに、違う場所だから「良い」って言ってる、っていうことは知ってるんじゃんってね。
だったら、そこの身体性を高めていけば、多分戦争の無い世界っていうのも、多分想像できていくんだろうなって思うから、戦争反対の前に身体作った方が早い、っていう。
「戦争をしない身体とはこれ」って言っちゃったら、「あぁ、これ結構気持ち良いね」っていう。
でもこれが、「戦争反対!」っていうと、もうまた腹になって、エゴになってくるから。

【三宅】
本当ですね。

【東出】
で、エゴとエゴがぶつかるんで、どうしようもなくなってくるから、
その辺で繋がるっていう感覚とかを分かってくっていうことが、
昔は武士は、刀抜いちゃったらやるしかないし、そうそう死にたくないし、だから凄い見たと思うんですよね、相手を。

【三宅】
そうですね、本当ですね。

【東出】
今はちょっとぶつかっただけで、「えぇ」とか。これもう切られてるかもしれないのに、身の程知らずで見る人とかいるわけで、
そういうところを面白おかしく身体で勉強していくと、結構みんな変わるんですよね、性格ガラッと。

で、身体だけだったってことが分かると、「あぁ、性格悪いんじゃなかったんだね」みたいな安心感もあるわけじゃないですか。

「ここの使い方悪かったから、こういう性格だったんだわ」みたいな。

で、そういうところが、人間が知恵を持ってて、日本は多分それを持ってたと思うんですよね。

そこをこれから逆に輸出してくっていうようなことができたら、多分日本から最初に「戦争しないって、こういうことなんじゃないですか」っていう、
戦争をやめるんじゃなくて、戦争しない方法論というか、仕組みを見せちゃえば、「あぁ、こっちの方が楽しいよね」っていうところのほうが、凄い早いし、
で、その為には戦争を受け入れなきゃいけないっていうのが、
部落でちょっと差別されたり、これもう戦争なんで、これにどう向き合うかっていうのが、1回クリアすると超面白くなってきて、
そうすると「シュタイナー」なんかも「ヒットラー」に何回も暗殺仕掛けられて、
で、『ゲーテアヌム』っていう、その本拠地にした4回くらい焼かれてるのに、また次の日から作るんですよね。
で、しまいには諦めたんです、「ヒットラー」。

「あぁ、こういうことだよね」って。「バカじゃないのこいつ」っていうくらい、諦められるくらいやり続ければ、多分向こうが諦めるっていうのが、凄くそこしか多分、平和な道の入り口は無いような。

【三宅】
凄い締めて頂いて、ありがとうございます。

戦争しない身のこなし。原発いらない身体づくり。結局全ては文明がやってることっていうのは、身体操縦だと思うし、
性格っていうのも結局は動作から判断されるものだから、確かにそれは言われてみれば全て動作だし、
そうするとなんか僕の中でブルース・リーが喋り出すんですよ。

「全てはコアだ。丹田だ」って。

あぁ、本当だなって、ちょっと姿勢も正しくなるし。

まだ今の世間的には、多分「戦争無くすには身体づくりだよ」って言っても、「は?」って、「ちょっとハードコアな人だなぁ」って、エクストリームに受け止められるかもしれないけど、 僕はもうドンピシャで、本当に結構思ってたことを、今日は融さんがどんどん言葉にしてくれたんで、
対談、史上、最も僕が喋らないという(笑)
ありがとうございます。

MKY×HIGASHIDE-17

【東出】
ありがとうございます。

【三宅】
ロン毛&ボウゼーズでお送りいたしました、三宅洋平『感覚と科学』。

『あらえびす』のお水の方に、例えば『三宅商店』や、
僕が今、今度立ち上げた社団法人『里山経済・環境研究所』通称「サトケン」なんですけど、 「サトケン」なんかが、どう絡んでくかっていうのは、また事後談として今後お送りできたらなと、お楽しみにって感じで。

ありがとうございました!

【東出】
ありがとうございました!